読売ファミリーニュース播磨版
平成18年9月27日
Q:亡くなった後騒動が起こらないよう、遺言を書いておこうと思います。作成に当たっての注意点を教えてください。
A:自筆証書遺言の場合は家庭裁判所での「検認」が必要です。封印されている場合、勝手に開封したら5万円以下の科料が科せられることもあり、検認というのは、その遺言が法律的に有効かどうかを確認する手続で、 @その遺言書の前文が自筆で書かれているかどうか A署名・捺印があるか(捺印は認印でも可) B有効な日付があるかどうか C遺言書が2枚以上になる場合は契印(割印)があるかどうか D訂正がある場合は法律に沿った方法でなされているか といったことがチェックされます。 正式な方法での遺言でない場合は、全体が無効になってしまう恐れもあり、また法律的に有効でないということは、強制力がないということになります。相続人同士の話し合いはスムーズに行くことのほうが稀で、どこでお葬式を行ったか、その費用はどこが出したか、生前の介護は誰がしたか、さらには相続人それぞれの経済状況などで、いろいろな感情が絡みます。相続時のトラブルは孫の代まで受け継がれてしまうこともあり、相続を「争続」にしないためには、資産や家族構成に関りなく、どんな立場の人でも遺言を作成することをお勧めします。きちんとした遺言を残したいとお考えの場合は公正証書遺言を作成されるのがいいでしょう。
Q:公正証書遺言とは?またその作成方法は?
A:遺言の内容を公証人に伝え、公正証書で遺言を作成してもらったものを公正証書遺言と言います。自筆証書遺言の場合、費用はほとんどかかりませんが、相続開始時に見つからないことや偽造・変造の恐れもあります。公正証書遺言の場合、費用はかかりますが、そういった可能性はかなり少なくなり、法律的に有効かどうかも公証人がチェックしてくれます。公正証書遺言の場合、証人が2人必要ですが、この証人は、公証人や専門家に依頼して見つけてもらうのがいいでしょう。知人や親戚に依頼すると、そこから秘密の漏れる恐れがあるからです。 次に、遺言執行者を遺言で指定しておくことです。遺言執行者が遺言で指定されていない場合、執行者は相続人の間から選任されますが、相続人同士のトラブルがおこると、執行者もその責務を果たすことが難しくなります。これも専門家に依頼しておくとトラブルの大部分を避けることができます。 遺言書は、相続人間のトラブルを避けるためだけではなく、相続人の“最後のメッセージ”として、大きな意味を持ちます。法的には無効であっても、例えば法事の際に誰に連絡して欲しいとか、臓器提供について、お墓についてなどを、遺言で書かれる方もたくさんいらっしゃいます。 相続人の多くは、「被相続人(亡くなった方)の意思に沿いたいけれど、それが分からないから」という理由で、慣習や話合いに沿って死後の処置を決めてしまう場合が大半です。 親が子にできる最後の事柄の一つが、遺言です。これを有効に活用することを考えてみてはどうでしょうか。
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