読売ファミリーニュース播磨版
平成19年1月24日
Q:私の父に最近痴呆の症状が出始めました。父には預金や不動産があります。だまし取られたり、保証人になってしまったりしないか心配ですどうすれば父の財産を守れるでしょうか。
A:成年後見制度や保佐・補助制度を利用すると良いでしょう。成年後見制度とは、精神上の障害などで判断力が衰えた人を保護するための制度で、それぞれ後見人・保佐人・補助人が付けられます。本人が、後見人等の同意を得ないで行った財産上の行為を取り消すことができます。万一不動産などを手放してしまったり、悪徳商法などでだまされたりしても安心です。
Q:成年後見、保佐、補助の制度の違いはなんですか?
A:判断能力が全くない場合は、成年後見制度を使ってください。この制度では、本人の行った行為のうち、日用品の購入や日常生活に関する行為以外は、本人か後見人が全て取り消すことができます。保佐制度では不動産など重要な財産の処分や、保証人になること、贈与、相続の承認など、取り消すことのできる行為が限られています。補助制度は、保佐制度よりも精神上の障害が軽い人が対象で、保佐制度で取り消すことができると定められている行為の一部について、取り消すことができる行為を前もって指定することができます。ただし、補助制度を使うには本人の同意が必要です。 お父様の場合、補助制度を使い、保証人になることと、重要な財産の処分については補助人の同意を得なければならないようにすれば良いと思います。
Q:どのように手続をすれば良いのですか?
A:本人の住所地を管轄する家庭裁判所に、それぞれ成年後見・保佐・補助開始の審判を申し立てます。申し立てることのできる人は、本人・配偶者・四親等内の親族などです。裁判所は申立てを受けると、医師に本人の状態について鑑定させ、本人の意見を聞きながら審判をするかどうかを判断します。
Q:こういう制度を使うと戸籍に記載されると聞いたことがあります。それは父も嫌がると思うのですが・・・。
A:かつては禁治産者等になると、戸籍に記載されていたのですが、プライバシーの観点から民法が改正され、現在では成年後見制度などを使っても、戸籍には記載されません。その代わりに、登記がされます。登記されているかどうかは、登記事項証明書を交付してもらえばわかりますが、証明書を交付請求できる人は本人や後見人、一定の親族に限定されていますので、お父様にも安心してもらえると思います。不安があるようならば、こういう制度をうまく活用し、お父様にとって不利益なことが起こらないようにしてあげてくださいね。
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